創立費、開業費による節税

最初の節税方法は、創立費、開業費です。
まず、創立費、開業費とはどういったものなのでしょうか。
見ていきましょう。

創立費、開業費とは?

簡単に説明しますと、
創立費とは会社設立までにかかった設立に係る費用
開業費とは会社設立後にかかった設立に係る費用
ということになります。

具体的には創立費は、

●定款作成、設立登記の登録免許税、司法書士手数料
●設立前の建物の賃借料
●設立前の従業員の給料 等

開業費は、
●チラシ、広告などの制作
●ホームページ制作費用
●印鑑作成、名刺作成費用 等

特に創立費は会社設立前のため、経費にならないと思って領収書等集めてない方もいらっしゃいますが、会社設立前であっても、きっちり経費になりますので、領収書等は保管しておきましょう。
さて、これら創立費、開業費がなぜ節税になるのでしょうか?

創立費、開業費による節税

実は創立費、開業費は税法上、繰延資産といい、経費化については5年間の均等償却又は任意償却のどちらかを選択することができます。
例えば、創立費、開業費に30万円かかったとしましょう。
5年間の均等償却では毎期6万づつ経費化
任期償却では、好きな期に経費化することができます。
つまり、設立1期目は赤字であったので、一切経費にせず、2期目に黒字に転じたので30万円を一括で経費化する等、任意に選択できます。

このように好きな時期に経費化を選択できるということを認められているのは、おそらく創立費、開業費だけでしょう。
他の節税方法では考えられない方法です。
設立当初はどこも経営が厳しいから、創立費、開業費に関して税法も少し考えてくれたのでしょう。
この節税を使わないのはもったいないです。 
是非、会社設立にかかった領収証等は保管し、創立費、開業費による節税で税負担を減らして安定した経営を目指しましょう。