失敗しない顧問税理士変更

今回は税理士の不満による変更で失敗しない方法について記載したいと思います。税理士とは基本的には長い付き合いになるため、何度も変更したくないという経営者の方も多いでしょう。
税理士の料金が高い、年齢による考えのギャップがある、実力不足、業界を把握していない等変更したい理由は会社様、個人事業主様の数だけあると思いますが、変更をしたが再度変更を検討するなど失敗しないように参考して頂ければと思います。

不満の種類と最適変更

顧問料が高い

現在の顧問税理士の顧問料が高く、負担になるため税理士の変更を検討しているという方も多いでしょう。特に大昔から税理士を変更していない会社様や個人事業主様が不満を抱えているケースが多いです。

→前の記事の「税理士の報酬の相場」でも記載しましたが、まず相場感を知る必要があります。この記事を閲覧出来ている時点でネットで今の報酬が高いのか安いのか比較することはたやすいでしょう。会社の住所地の地域+「税理士 料金」や「税理士 報酬」等で検索をかけ、10程度の事務所のホームページを閲覧するとおおよその相場感はわかるはずです。その際、料金を記載していない会計事務所、記載していても規模別等ではなく単純に顧問料5,000円~などと記載している会計事務所は実質料金を記載していないのと同じですので省いて調べると良いと思います。
当事務所にも料金表がございますので、一つの事例としてお使い下さい。

税理士との相性が合わない

現在の顧問税理士と会計、税務、経営に関する考え方が合わない、年代によるギャップがあるなどです。

→この場合はネット等で探し複数人の税理士を会った方が良いです。
紹介を受ける場合でも従業員や友人に税理士を紹介してもらう前にインターネット等で複数人の税理士と実際に会った方が良いと思われます。
紹介者に数名に会い様々比較した上で決定する旨を伝えておいた方が良いでしょう。
なぜなら紹介の場合、合わないと思っても、断ると紹介者のメンツを潰すことになり、断りづらいからです。
相性が合わないと思って税理士変更をするのに、合わないかも知れない、前の税理士よりはマシという程度で変更してしまうと数ヶ月、数年後に再度変更を検討することになってしまいます。相性や考え方が合わないため変更する場合は1人目で直感により求めていた税理士に会えた!というケース以外、少なくとも3名程度と会い、サービス内容や相性の確認をし、比較検討をして選ばれた方が良いでしょう。

サービスが不満

試算表が遅い、税額報告が遅い、税法の知識が乏しい、質問のレスポンスが遅い、メールの返信が遅い、会社に来てくれないなど税理士のサービスにストレスが溜まっているケースです。

→この場合は出来れば40代までの税理士を選択した方が良い場合が多いです。
現在の20代、30代、40代前半までくらいの税理士は先生と言われることも少なく、士業をサービス業ととられてられる方が多いためフットワークが軽いです。
従って、サービスの質は若い税理士の方が高い場合が多いです。
もちろん大御所の税理士にも経験が多い等良い面もありますが、最新の税法に疎かったり、クラウド化の流れを理解している年配の方は少ないかも知れません。
腰が低く、フットワークが軽いのは若い方が多いでしょう。

業界を理解していない

自社の同業の顧問先を持っていないと不安になるものです。
業界の常識や動向を理解している税理士に依頼したいから変更を考えられるケースもよくあります。

→これは実は出来れば紹介の方が良いことが多いです。
なぜならインターネットやその他の広告で○○に強い税理士などと謳っていても、実際に担当する方が資格を持っていなかったり、業界に詳しくなかったりする場合が多いからです。また単に差別化、ブランディングの為に○○に強いと謳っているケースもあります。
また、会計、経理、税務に関してはどの業種も同じ法律で処理するので実は税理士による差は意外とありません。
広告や宣伝ではわかりづらいので、どうしても業界に詳しい人が良いという場合は、紹介から見つける方がオススメです。
税理士の実力の差は業界ではなく、相続や国際税務といった税法の違いの方があります。
遺産が10億を超える資産家や移転価格税制など頻繁に出てくる大企業などは専門の会計事務所に依頼した方が良いでしょう。

いずれの場合にしろ、何が不満かを明確にして、希望に添う税理士を探すようにしましょう。