今回のテーマは会社設立費用についてです。以前は大阪は活発な街であり、法人を新たに設立される方が多かったです。今は残念ながら東京一極集中で大阪では廃業数が新設数を上回ってしまっています。しかしながら、皆が安定志向の中、逆に今がチャンスとばかりに起業に踏み切るポジティブな経営者もいらっしゃいます。そういう頑張る経営者を支えられる税理士でありたいですね。
会社の設立を考えておられる方は、起業間もない時期は資金が少なく、会社を作った際に初期費用がいくらかかるのか気になると思いますので、会社設立費用について具体的に解説します。
会社設立登記にかかる費用
会社を設立するには会社名を法務局に登記しなけれればなりません。
これが会社の登記費用で設立にあたり最低限必要な費用となります。
会社の形態には主に株式会社と合同会社がありそれぞれで費用が異なります。
株式会社の場合
定款に貼付する収入印紙代金…4万円
定款の認証…5万円
定款の謄本手数料 1ページ…250円
登録免許税…15万円
定款のページは大体8ページ前後になることが多いため、謄本手数料はおおむね2,000円程度かかります。
よって、合計で242,000円必要ということになります。
しかし、定款を電子定款にすれば、収入印紙が不要になります。
従って、株式会社設立に最低限必要な202,000円ということになります。
しかしながら、これは自分で設立される場合の金額です。
ご自身での会社設立は知識がないとなかなか大変です。
そこで、一般的には会社設立は司法書士などの専門家に依頼することが多いです。
そうするとこの金額に司法書士手数料が付加されますので、一般的には300,000円~350,000円程度が会社設立登記に必要な費用ということになります。
合同会社の場合
会社設立の初期費用を低く抑えたいという方は合同会社を設立するという選択肢もあります。合同会社の場合の設立費用は下記の通りです。
定款に貼付する収入印紙代金…4万円
定款の認証…不要
定款の謄本手数料…不要
登録免許税…6万円
合同会社を自分で設立される場合、設立登記費用は100,000円です。定款を電子定款にすれば、株式会社と同様、収入印紙代が不要になるため60,000円で設立できます。
専門家に依頼する場合の相場は100,000円~150,000円程度になります。
いかがでしょうか。株式会社は最低202,000円必要になるのに対し、合同会社は最低60,000円で会社を設立できます。
金額の面からも大阪だけではなく全国で合同会社の設立が増えています。
平成18年度は3,000社強であったのみ対し、平成27年度では22,000社強になっており、10年で7~8倍になっています。また、株式会社と合同会社は税務的にも特に異なりません。
しかし、やはり合同会社は株式会社に比べて知名度が低いため、会社によっては株式会社でないと取引しないという会社もあります。金額だけではなく、この信頼という意味も考慮して株式会社にするか合同会社にするか判断されれば良いでしょう。
資本金の額
さて、株式会社であろうと合同会社であろうと会社設立時に資本金を出資しなければなりません。
0円では株主がいなく、事業活動を行うことができないからです。
法律上、資本金がいくらから会社を設立できるかと言いますと、1円から会社を設立することができます。資本金1円で会社設立はできますが、さすがに1円では信用がなく、銀行からの融資も受けられなければ営業活動ができませんので、税理士の立場から言うとあまりに低い金額はオススメできません。
資本金の平均額は300万円と言われておりますが、業種によっては初期に必要な金額も異なるでしょうし、逆に創業時に融資を受けないのであればもっと必要かも知れません。
資本金の額は業種や融資の有無で、取引先や仕入先の企業規模によって判断されれば良いかと思います。
その他の費用
その他の初期費用として、事務所家賃及び敷金礼金、パソコンやプリンターなど備品、ホームページ制作費用など初期は安くても数十万円単位で費用が必要になってきます。
その他にも税理士費用や水道光熱費、通信費、交通費、保険料など最低限のランニングコストもかかることを考慮して起業しましょう。
会社設立費用 まとめ
会社設立自体は法律的には登記費用と資本金最低金額1円があれば会社設立は可能です。しかし、融資の金額にもよりますが、自己資金はやはり最低でも数百万円あった方が無難と言えます。
なお、当税理士事務所では会社設立登記手数料0円で設立まで会社登記業務丸投げかつ記帳代行込で、初年度税理士費用年間19万8千円でお受けしております。
新設法人に強い税理士ですので、大阪で会社設立される方は是非ご連絡下さい。